こんにちは、長井 達也です。
今回は、”お菓子(スイーツ・焼き菓子)のネットショップ開業始め方ガイド!”です。
最近はフルーツ大福などに代表される様に、インスタ映えで人気に火が付く、お菓子・スイーツが多く開発されていますよね。
またSNS等で得た認知度を活かすには、やはり多くのお客様に購入機会を生む事ができるネットショップの開業が重要になります。
そこで販路拡大のためにネットショップを開設されたいスイーツ店さんや、自家製の焼き菓子を販売されたい主婦の方なども多いですよね。
しかしお菓子を製造販売してネット上で販売する際には「製造販売に許可は必要?」「製造に必要な設備は?」といった疑問もあるのではないでしょうか?
確かに、実店舗がない方がお菓子の製造販売されたい場合、設備を整えて菓子製造営業許可証を保健所で取得する必要がありますが、家庭の台所ではとてもではありませんが、許可がおりません。
そこで解決策として菓子製造営業許可証を取得しているレンタルキッチンなどを活用するというのも1つの方法です。
またお菓子を製造してネットショップで販売するということは、ライバルが日本中に増えるという事でもあります。
そのためレシピを開発し、お菓子のブランドやロゴを決定したり、特長やメリットを明確にし差別化を図る事も重要です。
その上で、写真撮影:焼菓子を製造し、美しい写真を撮影してウェブサイトやSNSなどで視覚的なインパクトも大切になります。
そこで今回はネットショップを開設し、お菓子・スイーツの販売を検討されたい方にむけて、
- お菓子(スイーツ・焼き菓子)のネットショップ事例
- お菓子(スイーツ・焼き菓子)の開業に必要な資格
- お菓子(スイーツ・焼き菓子)のネットショップ開業・運営方法
- お菓子(スイーツ・焼き菓子)のネットショップの集客方法
について分かりやすく解説していきますね!
お菓子(スイーツ・焼き菓子)のネットショップ制作事例
まずは、現在お菓子(スイーツ・焼き菓子)を販売されているネットショップさんがどういったサービスで開業されているのか。
またどのようなネットショップ開業サービスを利用して、どのような施策をされているのかについて解説します。
アンリ・シャルパンティエ
1969年創業の洋菓子ブランド「アンリ・シャルパンティエ」です。
代表商品の焼き菓子「フィナンシェ」は、販売個数世界一を達成しており、ご存所の方も多い洋菓子店さんです。
ネットショップの特徴としては、WEB限定スイーツを用意されていたり、贈答などにもスムーズに対応されており工場直送という新鮮さもアピールポイントになっています。
◆ターゲットユーザー◆
アンリ・シャルパンティエの店舗が近くないお客様
おしゃれなスイーツをお探しのお客様
喜ばれるギフトをお探しのお客様
お手土産をお探しのお客様
特徴
「アンリ・シャルパンティエ」さんのネットショップを分析する限り、月額5万円~のメルカートさんで作成されている様です。2022/4/20現在
クリスピー・クリーム・ドーナツ
世界33ヶ国に約1,400店舗を展開するアメリカ発のドーナツストア「クリスピー・クリーム・ドーナツ 」さん。
2006年に国内1号店をオープンしましたが、ネットショップは2021年5月と最近開業されています。
◆ターゲットユーザー◆
Twitter・Instagramでフォローしてくれている方
店舗がないエリアの方
新商品に注目している方
父の日などプチギフトを贈りたい方
特徴
「クリスピー・クリーム・ドーナツ」さんのネットショップを分析する限り、月額0円~のカラーミーショップさんで作成されている様です。2022/4/20現在
伊勢屋與兵衛
【大福処 伊勢屋與兵衛】は天保元年(1830)年に創業、江戸時代から190年以上もの間、若狭小浜にお店を構える老舗です。
ネットショップの特徴としては多くの熨斗パターンを用意しており、お中元、お歳暮だけでなく仏事など多くのギフト対応されているのが特徴です。
◆ターゲットユーザー◆
50代女性
和菓子好きな方
ギフトを通販で買う習慣がある方
老舗が好きな方
手土産を探している方
特徴
【大福処 伊勢屋與兵衛】さんのネットショップを分析する限り、月額11,000円~のMakeShopで作成されています。2022/4/20現在
お菓子(スイーツ・焼き菓子)のネットショップ開業に必要な資格・許可
すでにスイーツ・洋菓子を実店舗で販売されている場合、新たに必要となる資格や許可はありません。
一方、新規に個人事業主としてスイーツ・洋菓子のネットショップを開業・運営したい場合には下記の届出や資格が必要となります。
スイーツ・洋菓子のネットショップ 開業に必要な資格・許可 | 届出先 問い合わせ先 | 費用 |
---|---|---|
開業届(個人事業主) | 税務署 | 無料 |
食品衛生責任者 | ・保健所(衛生監視事務所) ・食品衛生協会 | 12,000円 東京都の場合 10,500円 大阪市の場合 |
飲食店営業許可証 | ・保健所(衛生監視事務所) | 18,300円東京都の場合 16,000円大阪市の場合 |
菓子製造営業許可証 | ・保健所(衛生監視事務所) | 21,600円 東京都の場合 14,000円 大阪市の場合 |
なお開業届とは、個人で新たにお金を生む仕事を始めた場合、開業準備から1カ月以内に税務署へ提出が必要な書類になりますが、個人事業主として事業を開始する際に提出が必要な開業届は、少し難しく分かりづらい書面になっています。
そこでお薦めするのが、簡単な質問に答えるだけで開業届が無料で作成出来る開業freeeです。
開業freeeなら確定申告でメリットが多い青色申告に必要な『青色申告承認申請書』も同時に作成する事が出来ます。
後はパソコンで開業届を印刷して税務署に郵送(2部郵送し、1部控え用で返却してもらいます)するだけでOKです。
次に菓子製造営業許可証などの資格を取得するには、製造する場所(施設設備)の設備要件を満たす必要があります。
例えば床は耐水性で清掃しやすい構造が求められます。
お菓子(スイーツ・焼き菓子)のネットショップ開業方法
スイーツ・洋菓子のネットショップを開設・運営する方法として、まず2種類があります。
それはモール型とショッピングカート型です。
モール型とはAmazonや楽天市場、ヤフーショッピングなど1つのWEBサイトに複数のお店が出店しているショッピングモール型のネットショップ構築・運営サービスを言います。
一方ショッピングカート型とは、1つのお店単体のWEBサイトでネットショップが構築・運営出来るサービスを言い、base、makeshop、Shopifyなどがショッピングカート型サービスとして有名です。
モール型とショッピングカート型の違いは?
最近では初期費用0円、月額利用料も0円というショッピングカートも誕生しています。
そこでまずはネットショップの開業手段であるモール型とショッピングカート型の主な違いについて一覧にして説明します。
モール型 | ショッピングカート型 | |
出店コスト | 高い | 安い |
利益率 | 低い | 高い |
集客力 | 高い | 低い |
デザイン性 | 低い | 高い |
顧客情報の所有者 | モール運営側 | 店舗側 |
このようにモール型とショッツピングカートでは異なる特徴があります。
これらを踏まえて、貴方がスイーツ・洋菓子をネット上で販売したい場合、モール型とショッツピングカート型、どちらで開設するのが向いてるのか判断ポイントを記載しますね。
まずはスイーツ・洋菓子をネット上で販売する場合に、モール型が向いてる方の条件です。
モール型での出店が向いてる方
・知名度のある商材を低価格で販売可能な場合
・大量生産された商品を数多く販売したい場合
・売上金額を重視したい場合
・広告宣伝に予算を掛けられる方
続いてスイーツ・洋菓子をネット上で販売する場合に、ショッピングカート型が向いてる方の条件です。
カート型での出店が向いてる方
・知名度のない独自商品を販売したい場合
・大量生産できない商品を販売したい場合
・利益率を重視したい場合
なおオムニチャネルの導入という意味では、実店舗運営者に関わらず積極的に売上高を追求するには、モールとショッピングカートの併用運用が望ましいと言えます。
ただしいきなり同時に開始するのは難しいと思いますので、まずはどちらかで開業をはじめましょう。
モール型ECサイト出店時の費用比較!
スイーツ・洋菓子のネットショップ開業方法としてモール型を選択した場合、選択肢としてAmazonや楽天市場、ヤフーショッピングなどがあります。
そこで各モールの最安値プランで料金を比較します。
Amazon | 楽天市場 | ヤフーショップ | |
初期費用 | 無料 | 無料 | 無料 |
月額費用 | 4,900円 | 19,500円 | 0円 |
販売手数料 | 8%~15% | 10%以上 | 6.5%以上 |
商品点数 | 無制限 | 5000点 | 20万点 |
出店条件 | 個人・法人 | 個人・法人 | 個人・法人 |
備考 | 販売手数料はカテゴリにより異なる | 販売手数料は利用料+決済手数料+ポイント原資他を含む。 | 販売手数料は利用料+決済手数料+ポイント原資他を含む。 |
ショッピングカート型ECサイト出店時の費用比較!
スイーツ・洋菓子のネットショップ開業方法としてショッピングカート型を選択した場合、さらに選択肢として無料カートと有料カートの2種類があります。
無料カートとしてはbase、stores.jpなどが有名です。
また有料カートとしてmakeshop、Shopify、おちゃのこネット、カラーミーなどが有名です。
これら無料と有料での大きな違いは2点です。
注意ポイント
・無料カートは月額利用料が無料だが、販売手数料が高い。
・無料カートは原則として独自ドメインが利用出来ない。
ではこれらを踏まえて、どちらの利用が向いているのか詳しく開設します。
無料のショッピングカートが向いてる方
スイーツ・洋菓子のネットショップ開業方法として無料カートが適しているのは、月間売上高が約20万円以下、年間240万円以下の場合です。
なぜなら月間20万円以上の売上が近い将来見込めるなら、経費の損益分岐としては有料のショッピングカートのほうがお得になるからです。
また独自ドメインを選べた方が、SEO対策や将来的に何かしらの理由で別のショッピングカートに移転したい場合なども対応しやすくなります。
つまり副業など気軽にスイーツ・洋菓子のネットショップを開業されたい場合に限り無料カートでも良いと思います。
BASE STORES カラーミー おちゃのこネット 初期費用 0円 0円 0円 0円 月額料金 0円 0円 0円 0円 販売手数料 6.6% +¥40 5% 6.6% + 30円 6.6%(税別) 商品点数 無制限 無制限 無制限 100点 独自ドメイン ◯ ✕ ◯ ✕
※カラーミーは独自ドメイン利用時、独自SSLでの常時SSL:月額1,100円発生します
2024年1月18日現在
有料のショッピングカートが向いてる方
スイーツ・洋菓子のネットショップ開業方法として有料カートが適しているのは月間売上高が約20万円以上、年間240万円以上を目指されたい方です。
また一般的にデザインのカスタマイズ性が高いのは有料カートとなります。
ですから将来的に利益がでた際、WEBデザイナーさんなどにデザインを依頼してブランディングを高めたいという場合にも有料カートはオススメです。
makeshop Shopify カラーミー おちゃのこネット 初期費用 11,000円 0円 3,300円 6,600円 月額料金 12,100円 25$ 4,950円 3,300円 販売手数料 3.19%~ 3.4% 4.0%~ 3.5%(税別) 商品点数 10,000点 無制限 無制限 5,000点 独自ドメイン ◯ ◯ ◯ ◯
※上記の初期費用は、独自ドメイン利用した場合の設定費用等が含まれています。
2022年4月7日現在
お薦め第1位 makeshop
MakeShopは上場会社GMOグループの子会社が提供するショッピングカート構築サービスです。
月額料金 | 11,000円 |
デザインカスタマイズ | ◎ |
Instagram連携 | ○ |
バリエーション登録 (カラーやサイズなど) | 2種類まで |
特徴としては各画面のHTML・CSSが編集する事が可能なので、プロのWEBデザイナーに制作を依頼すれば自由度の高いネットショップサイトが構築できます。
またデザイン性の高いテンプレートも予め用意されているので、ホームページの作成が初心者の方でも手軽にネットショップが作成可能です。
料金体系も契約期間に応じて最大30%割引となります。
お薦め第2位 おちゃのこネット
おちゃのこネットは、高機能かつ低価格なショッピングカートとして有名です。
デザインカスタマイズ | ○ |
Instagram連携 | ○ |
バリエーション登録 (カラーやサイズ・男女など) | 3種類まで |
makeshopと同様にCSSが編集可能なので、比較的自由度の高いネットショップサイトが構築できます。
またデザイン性の高いテンプレートも予め用意されているので、ホームページの作成が初心者の方でも手軽にネットショップが作成可能です。
特徴としてはバリエーション登録機能が豊富です。
例えばでカラーやサイズに他に追加でバリエーションが必要な場合、おちゃのこネット一択となります。
商品点数が5000点以下でよければオススメしたいサービスです。
ちなみに今回紹介したトントンハウスさんはおちゃのこネットを利用されています。
お薦め第3位 カラーミー
カラーミーショップはmakeshopと同じく上場会社GMOグループの子会社が提供するショッピングカート構築サービスです。
デザインカスタマイズ | ◎ |
Instagram連携 | ○ |
バリエーション登録 (カラーやサイズなど) | 2種類まで |
デザインテンプレートのHTMLやCSSが編集可能なので、自由度の高いネットショップサイトが構築できます。
ただしオプションの料金メニューが多く分かりづらい面もあります。
お薦め第4位 Shopify
Shopifyはカナダ発祥、世界175か国、1,700,00店舗を有する世界最大のショッピングカート構築サービスです。
デザインカスタマイズ | ◎ |
Instagram連携 | ○ |
バリエーション登録 (カラーやサイズなど) | 3種類まで |
ShopifyはHTMLやCSSが編集可能なので、自由度の高いネットショップサイトが構築できます。
なおスイーツ・洋菓子の販売には不要かもしれませんが1つの商品に対し3種類のバリエーションを組み合わせる事が可能。
最大100パターンまでのバリエーション登録が可能です。
ココがポイント
例)アイスクリームの場合
サイズ3種類【S・M・L】 ✕ 味(バニラ・ストロベリー・チョコレート)3種類【ワッフル・コーン・カップ】 ✕ だと27パターンのバリエーションという事ですね。
特徴としては、ShopifyがWordPressのように拡張性に富んだサービスです。
しかし日本法人はありますが、サービス開発がカナダということもありどこまでローカライズ出来ているかというと疑問点もあります。
お菓子(スイーツ・焼き菓子)の梱包方法について
スイーツ・洋菓子販売のネットショップ開設準備が整ったら、次は梱包材などの手配です。
ダンボールなどの梱包材(ダンボール・クッション材・テープなど)は、取り扱う商材によってはネットショップの利益を圧迫するものとなります。
また、ダンボールの大きさや梱包方法によって運送会社の送料も大きく変動する場合がありますので、商材にマッチした梱包材を選ばないと不要なコストが発生します。
お菓子(スイーツ・焼き菓子)の発送について
ネットショップ開設前に準備が必要なのが、運送会社との契約です。
個人宅への配送業者として基本的にヤマト運輸、佐川急便、日本郵便の3社のいずれかで行うのが一般的ですが、とくにヤマト運輸を利用されるショップが多い印象です。
事前に最寄りの営業所に電話して、送り状を入手しておきましょう。
なお送り状作成には印刷出力する方法と手書きの2種類あり、入手先・方法は下記の通りとなります。
プリンタを用意して、印刷出力できるように準備することがオススメです。
確定申告
新規に個人事業主としてネットショップを開業した場合は、確定申告が必要になります。
確定申告とは、個人事業主の方が1月1日~12月31日までの1年間の営業結果を翌年の2月16日~3月15日の間に税務署に確定申告書を提出する事を言います。
また確定申告書を作成するには会計や簿記の知識が必要になるのですが、お小遣い帳感覚で開業し店舗の確定申告の作成が可能となる、クラウド型と呼ばれる確定申告書が作成出来る会計ソフトをご紹介します。
クラウド会計ソフトとはインターネット上で入力出来るソフトの事で、特に下記はいずれも会計の知識がなくても確定申告書を作成する事が可能です。
それでは早速おススメの3社のクラウド会計ソフトを比較していきます!
料金プラン1 料金プラン2 最安値&人気No1! レシートをスマホで撮影サービス名 初期費用 0円 0円 0円 対応
・青色申告
・白色申告
・青色申告
・白色申告
・青色申告
・白色申告セルフ
年9,680円スターター
年12,936円パーソナル
年12,936円
電話サポート付
年26,400円
消費税申告するなら
年26,136円
電話サポート付
年39,336 円特徴
1年間無料!
簡単に経理処理が出来る
2023年12月値上予定
2023/10/28 現在
まとめ
以上、お菓子(スイーツ・焼き菓子)のネットショップ開業始め方ガイド!はいかがでしたか?
工場直送など、店頭販売にはできないメリットを打ち出せるのも、ネットショップ通販の特徴です。
またお歳暮・お中元など毎年送付する場合は、前回の送付履歴から手軽に送付できるネット通販はリピートを得やすいと言えます。